通信制の専門学校でも美容師免許は取れる？

美容師を目指したいけれど「仕事や家庭の都合で全日制の専門学校に通えない」そんな方にとって、通信制の専門学校は心強い選択肢です。そこで本記事では、通信制課程で美容師免許を目指す方法や特徴、注意点についてご紹介します。限られた時間のなかでも夢をあきらめたくない方は、ぜひ参考にしてください。

自分に合った学び方を選ぶ！美容専門学校の3つのスタイルを知ろう

美容専門学校には、通学スタイルや学び方の違いによっていくつかの種類があります。自分のライフスタイルや目標に合わせて最適なコースを選ぶことが、無理なく学び続けるための第一歩です。ここでは代表的な3つの課程についてご紹介します。

昼に通ってじっくり学べる「昼間課程」

昼間課程は、平日の週5日間、朝から夕方まで通学する一般的なスタイルです。2年間でしっかりと時間をかけて学べるため、基礎から応用まで幅広い知識と技術を身につけることができます。講師との距離も近く、質問や実技指導を受けやすい点も魅力です。

費用は2年間で200～300万円と高額な傾向がありますが、集中して学びたい方におすすめのコースといえるでしょう。

仕事や学校と両立しやすい「夜間課程」

夜間課程は、平日の夕方から夜にかけて通学するスタイルで、働きながら学びたい方や昼間に別の予定がある方に適しています。通学期間は2～3年で、費用は150～200万円程度と昼間課程よりもやや抑えられています。授業時間が短くなる分、効率的にポイントを押さえて学ぶカリキュラムが組まれているのが特徴です。時間を有効に使いながら技術を身につけたい方にぴったりです。

自宅学習が中心の「通信課程」

通信課程は、テキストや映像教材を使って自宅で学び、定められたスクーリング（通学）で実技を習得するスタイルです。3年間の学習期間が設けられ、費用は50～70万円程度と比較的リーズナブルです。自分のペースで学べるため、子育て中の方やフルタイムで働く方にも選ばれています。スクーリングではプロの講師から直接指導を受けることができ、自宅では補えない技術をカバーできます。

通信制の美容専門学校ではどう学ぶ？

通信制の美容専門学校では、自宅学習を中心に国家試験に向けた専門知識と技術を学びます。通学が難しい方でも、美容師免許取得を目指せる柔軟な学習スタイルが魅力です。ここでは、通信課程での学習内容やスクーリング、注意点などをご紹介します。

自宅学習で専門知識を習得

通信制の美容専門学校では、通学制と同じように「関係法規」「衛生管理」「美容保健」「美容文化」など、美容師に必要な知識を幅広く学びます。基本的にはテキストや映像教材を使った自宅学習が中心で、定期的に課題（レポート）を提出する必要があります。通学制と同様のカリキュラムをこなしながら、時間や場所に縛られずに学べるのが通信制の大きなメリットです。

技術はスクーリングで学ぶ

美容師として欠かせないカットやカラー、パーマなどの技術は、自宅学習だけでなく「スクーリング」と呼ばれる通学授業で習得します。このスクーリングは、社会人や学生でも参加しやすいよう学校ごとに日程や時間帯が工夫されていることがほとんどです。スクーリングでは、実技の基本から国家試験対策まで直接指導が受けられるため、技術をしっかり身につけたい方にとって重要な学習の場となります。

国家試験に合格すれば美容師免許を取得できる

通信制の課程をしっかり修了すれば、通学課程の卒業生と同様に美容師国家試験を受験する資格が得られます。筆記と実技の試験に合格すれば、美容師免許を取得できます。学習スタイルが異なっても、取得できる免許に違いはありません。

通信制でも地道に努力を重ねれば、夢だった美容師への道がしっかりと開けます。時間に制約がある方でも、美容の道をあきらめる必要はないのです。

通信制の美容専門学校に通う前に知っておきたい3つのこと

通信制の美容専門学校は、働きながらでも美容師免許を目指せる便利な学習スタイルですが、通学制とは異なる点も多くあります。入学後に「思っていたのと違った」とならないためには、メリットだけでなく注意点も知っておくことが大切です。ここでは、入学前に押さえておきたい3つのポイントをご紹介します。

学費は抑えられ仕事と両立しやすい

通信制の美容専門学校は、学費が50～80万円程度と通学制よりも比較的安く、経済的な負担を抑えて通える点が魅力です。また、学習の中心は自宅での課題やテキスト学習なので、フルタイムで働きながらでも学習を継続できます。ただし、学費の安さだけで決めるのではなく、内容やサポート体制も確認しておくと安心です。

計画的に進める力が求められる

通信課程ではスクーリングを除き、基本的に自宅での学習がメインになります。テキストや映像教材をもとに、自分で学習スケジュールを立てて進める必要があるでしょう。提出期限のあるレポートや課題も定期的にあり、これを怠ると修了が遅れる可能性もあります。

モチベーションの維持や時間管理が難しいと感じる方にはややハードルが高いかもしれませんが、コツコツ学べるタイプの方には向いている学習スタイルです。

質問や相談のタイミングに注意

通学制であれば、講義中にすぐ講師に質問ができる環境がありますが、通信制ではそうした対面でのやりとりが難しい場合があります。スクーリング以外では、夜間に自習していてわからないことがあっても、すぐに電話やメールで質問できないこともあります。

学校によっては質問受付の時間が限られていたり、返信に時間がかかることも。通信制でもサポート体制は用意されていますが、即時対応を求める方には不安を感じる場面があるかもしれません。

まとめ

美容師を目指す道はひとつではなく、昼間課程・夜間課程・通信課程と、それぞれのライフスタイルに合わせた学び方があります。とくに通信制は、働きながらでも美容師免許の取得を目指せる柔軟な選択肢として注目されています。しかし、自主学習が中心となるため、自己管理や計画的な学習が必要不可欠です。入学前にそれぞれの特徴を理解し、自分に合ったスタイルを選ぶことで、無理なく夢の実現に近づけるでしょう。